要塞戦。そして、へっぽこ、初の。vs幻影旅団血盟編。
まさかゲーム画面越しに、泣く日がくるとは、思わなかった。
こんなにも、自分一人では何もできないと思ったことも。
そしてこんなにも、会ったこともない、声しか知らない人達がいてくれることに、感謝する日が来ることも。
先週の要塞戦入札は、惜しくも負け。
1週間燻っていたウィンターフェルの面々が思い切って、放棄後の空きN要塞に、6000万入札で、2位進出。
1位は、パプリオンサーバー血盟戦闘力19位、幻影旅団血盟。
N要塞の覇権を競う常連血盟であり、対する我らがウィンターフェルは、入札時点で、血盟戦闘力30位。
戦闘力差、およそ、1000万。
アクティブメンバーの人数も、幻影旅団の方が上。
おまけに幻影旅団には、戦闘力100万越えも1名。こちらは、一番高くて90万。
普通にぶつかったら、絶対に、勝てない。
そう思うだろう。私もそう思う。
ましてやこちらの盟主は、刻印に有利だからという理由で、ウィンターフェル唯一のテンプルナイトであるこの私。MMO完全初心者で、焦るとスキルを忘れ、暴投し、開けてはならぬ血盟ダンジョンを解放する、へっぽこである。
普通にしたら、不安要素しかない。
そんな私にできることはもう、誰かに頼ること。助けてもらうこと。その人たちを信じ抜くこと。
そのために走り回ること、それしかない。それしかできない。悲しいほどに。
そして、迎えた、要塞戦。
結果は…
ウィンターフェルの、勝ち。
自分で刻印しておきながら、目を疑ったし、刻印終了した瞬間に、泣いた。
みんなには笑われたけれど、一人くらい、そんな盟主がいたっていいと思う。
へっぽこだもの、今から格好つけても始まらない。
ただただ、皆を信じて、走った。
私にはパーティ編成もできないし、作戦も立てられないし、状況に応じて考えるなんて絶対できない。
できないとわかったから、仲間を全て信じて、自分にできることだけやって、走り切った。
それがたまたま実った、ただそれだけ。そんな奇跡のような、夜だった。
あまり多くを語ると、思い出して泣いてしまいそうなので、ウィンターフェルの面々のツイートを拝借。
うちの総務部長、殺戮天使ミネットさん。
先月ウィンターフェルに加入して、伸び率が半端ない2人、サクラさんとエステムさん。
その目的はなんか違わないか、防御隊長、あきらんぼ。
ウィンターフェル本来の盟主、カムルさま。祝杯をあげたのが伝わる。
私がリネレボを始めた、本当に初期からの、私のブログなんて存在もしなかった頃からのフレンド、助っ人に来てくださった甘党血盟の、ネモ船長。
パプリオンサーバーのプレイヤーなら、誰が私を、私達を助けに来てくださったか、伝わるだろうか。
私1人では、絶対に見られないものを、昨日確かに、見た。
そんな、奇跡のような、夜だった。
ウィンターフェルのみんな、助けに来てくださった方々、そして全力で戦ってくださった、幻影旅団血盟の皆さま。
本当に、心よりの、感謝を。
たくさんの人がいる以上、揉め事だって起きるし、別れもある。悲しいことも起きる。
それでも私は、前へ進んでいこうと思う。
私が信じる人達に、背中を預けながら。でも寄りかかりすぎないように、その人達が楽しくいられる環境を作ることだけ、考えながら。
一人ではないことに感謝した、そんな、夜だった。
以上。